今、日本で中国ドラマが、シニア層に人気だという。
なんでなんだろうね。60代の筆者からすれば、やはり漫画家・横山光輝の存在が大きいじゃないかと思う。中学時代、彼の「水滸伝」回し読みしました。
地元では、水滸伝ごっこが流行った
クラスの読書家・T女史が全巻持っていたんですよ。借りるの大変だったね、あまり話しをしたことのない女子だったから…。
高校に入ると同級生だったY君が「俺の中学じゃ、“水滸伝ごっこ”が流行っていたんだ、ちなみに俺は智多星呉用(ちたせい ごよう)」と豪語していました。
「えっ、お前が?」と言いたいのを我慢。
(智多星呉用って梁山泊の108人いる豪傑のなかで、確か一番頭がいいんです、知恵袋みたいな存在だったかな)。
あ〜俺も仲間に入りたかったね。私なら豹子頭林冲(ひょうしとうりんちゅう)かな(これも実はかなりずうずうしい発言、Y君のこと言えないね)。
当時、日本のドラマでも水滸伝をやっていて、中村敦夫の豹子頭林冲が飄々としてカッコ良かったのを覚えている。
今でも当時覚えた英雄の名前が何人か出てきます。
花和尚魯智深、双鞭呼延灼、神行太保戴宋、小旋風柴進、霹靂火秦明、阮小吾、入雲龍公孫勝、九紋龍史進…(漢字違っていたらごめんなさい)。
いや〜、懐かしいね。霹靂火秦明は、大声が武器というとてもユニークな存在。戴宋はめちゃくちゃ足が速いのが特徴。たしか1日に何百キロも移動できたんだよね。
奇想天外な中国の物語
当時は夏目雅子主演で「西遊記」もテレビでやっていたし、とにかく中国の物語は奇想天外で魅力的でした。
私はどちらかというと“水滸伝派”ですが、「三国志」も語り出したら止まらないのもこの世代ではないでしょうか。
こんな風に育ってきた今のシニア、中国の歴史ものに対する憧れがベースに強くあるんだと思う。
さらに言えば、そもそも日本人は中国の歴史譚が大好きな民族。浮世絵師・歌川国芳が描いた水滸伝の英雄を題材にした「武者絵シリーズ」を見たことがあるのですが、江戸時代に水滸伝の一大ブームがあったといいます。
そんな日本人だからこそ、中国の人たちが活字ではなく、映像(!)で中国人自身が描く歴史ものに興味を持つのは、自然の流れなんじゃないかな。
余談
日本のバレーボールがまだ強かった70年代、日本に遠征に来た中国ナショナルチームのアタッカー・李建新(確かこんな綴字だったか)が、まるで水滸伝からでてきたような、精悍(せいかん)なマスクをしていてドッキリしました。
こんな人が本当にいるんだって感じ。眉毛が太くて凛々しいんですよ、誰か覚えていないかなぁ。
ライター KIYO
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